在日コリアンや、過去に韓国から日本に帰化した方にとって、自身や親の韓国戸籍を取得するのはかなり難しいと思います。
この記事では、韓国領事館での韓国戸籍取得の方法を最新状況を踏まえて、詳しく紹介いたします。
韓国の戸籍の種類は?
韓国の戸籍制度は2008年に「家族関係登録制度」が施行されて大きく変化しています。
戸籍書類として取得するものは、大きく分けて2007年以前の「除籍謄本」と2008年以降の「家族関係等証明書 (5種類)」となります。
詳しくはこちらの記事『在日コリアンの相続・結婚には韓国から戸籍の取り寄せが必要?』をご参照ください。
どこで取得申請するの?
韓国戸籍は、日本に10ヶ所ある「韓国領事館」で取得できます。中でも次の3ヶ所については、管轄地域を問わず全国対応で、また、申請資料さえ揃っていれば即日交付が可能となっています。
- 大使館領事部 (東京都港区南麻布) ※近くに別棟で「大使館」があり、間違えると7分のロスになります!
- 大阪総領事館 (大阪市中央区西心斎橋)
- 福岡総領事館 (福岡市中央区地行浜)
領事館の一覧は『略史及び管轄地域』をご参照ください。
申請に必要な資料は?
共通で必要なもの
- 申請書 ※行政書士が代理取得する場合は韓国語版しか受理してもらえない可能性があります
- 日本語版 『家族関係登録事項別 証明書 交付等 申請書』
- 韓国語版 『가족관계 등록사항별 증명서 교부 등 신청서』
- 登録基準地の住所 ⇒こちらの記事『韓国の戸籍取り寄せに必要な「登録基準地」って?』を参考にしてください
申請者が本人の場合
- 申請者の身分証 … 特別永住者証明書、パスポート、運転免許証などの実物とコピー
申請者が親族 (配偶者、子、両親に限る) の場合
- 本人と申請人との関係がわかる書類 … 申請人が対象者の子なら、出生届の届出記載事項証明書などが該当します。また、日本の書類はいずれも韓国語訳を要求される可能性があります。
- 申請者の身分証 … 特別永住者証明書、パスポート、運転免許証などの実物とコピー
申請者が代理人 (行政書士) の場合
- 委任状
- 日本語版『家族関係証明書交付申請委任状』
- 韓国語版『가족관계등록증명신청위임장』
- 委任者 (本人または親族) の身分証のコピー … パスポート、運転免許証などのコピー
- 申請人の身分証 … 行政書士証票の実物とコピー
本人または親族が帰化している場合
- 日本の戸籍謄本 … 帰化した事実が記載されている戸籍(除籍)謄本 (発行3ヶ月以内) が必要となります。また、日本の書類はいずれも韓国語訳を要求される可能性があります。
親養子入養関係証明書を取得したい場合 (特殊ケース)
親養子とは日本で言う特別養子縁組のことです。婚姻届はもちろん、相続においても親養子入養関係証明書が必要となるケースはまずないと考えますが、どうしても必要になった場合には、以下を確認してください。
- 本人または本人の委任状を受けた代理人が取得可能です。
- 本人が死亡している場合は、相続財産の証明 (本人名義の不動産登記簿謄本または残高の残っている預貯金通帳) を提出することで、被相続人または被相続人の委任状を受けた代理人が取得できます。
申請取得のステップ
訪問予約 (代理申請の場合)
行政書士が代理申請する場合は、事前に訪問を予約する必要があります (個人の方で、当日の窓口で待つのが苦にならない場合は、予約がなくても大丈夫かと思います)。
予約はこちらのサイト『재외동포 365민원포털 (在外同胞365行政サービスポータル)』の中段右のカレンダーアイコン『재외공관 방문예약 (在外公館訪問予約)』から。韓国語が全くできない方には厳しいと思いますが…。
入館から申請窓口まで (東京の大使館領事部の場合)
ちなみに、領事館の建物の中は、ウィーン条約に基づき日本の警察も許可なく立ち入れない場所です。緊張感が漂いますが、頑張って入ってみましょう。
- 建物に入ると、守衛職員から訪問目的を聞かれますので、「家族関係証明書の取得申請です」と答えましょう (日本語で大丈夫です)。
- 空港のような金属探知ゲートを通る必要があり、手荷物も検査されます。
- ゲートを越えたら、入館受付カウンターの訪問者受付簿に、時刻、氏名、国籍、目的 (レ点でチェック) を記入します (日本語で大丈夫です)。
- 2階にと案内されるので階段を上がり、その階の総合受付カウンターで目的を伝えて (日本語で大丈夫です)、身分証を提示し、受付番号札をもらいます。なお、予約訪問の場合は番号札はもらえません。
- 総合受付カウンターの横に印紙の自動販売機があることを確認しておいてください。
- 8つほどある窓口の奥から3つが戸籍関係の窓口です。受付番号か名前が呼ばれるまで窓口近くのベンチで待ちます。
申請窓口にて
- 呼ばれたら申請窓口に進みます。職員の方も日本語は通じますが、私は「안녕하세요 (アンニョンハセヨ)」だけでも話すようにしています。
- 用意していた申請書と書類をカウンター越しに渡します。
- 流暢でない日本語で質問されるかもしれませんが、分かったふりをせずに、しっかり聞いてお答えしましょう。
- 質疑が終われば、コンピュータで戸籍情報の検索をする間、10分かそれ以上待つことになります。
- 書類の発行準備ができたら再度呼ばれて、「16番の印紙を7枚買ってください」などと指示されますので、総合受付の横にある自動販売機で、指定されたボタン番号と枚数に従って印紙を買ってください。領収書の発行もできますが、ボタン操作を間違えると失敗します (実体験です)。
ちなみに戸籍関係の取得は16番のボタン、1通につき130円です。タッチ決済などは使えないので現金の準備も必要ですね。 - 購入した印紙を持って先ほどの申請窓口で声をかけます。その場で印紙と交換で、ついに戸籍書類を受け取ります。
- ベンチに戻って、念のために、発行された戸籍書類が正しいかを確認しましょう。
- 帰りは何のチェックもありません。黙って1階に降りて、守衛さんに会釈して建物の外に出たらミッション完遂です。
まとめ
韓国戸籍の取得手続きの流れがお分かりいただけたと思いますが、それでも、「書類準備や領事館での手続きが難しい…」と感じられる方も多いのではないでしょうか?
こうしたお悩みがある方は、ぜひ当事務所にご相談ください!
当事務所では、行政書士が韓国語での申請書の作成、代理申請を行い、スムーズに韓国戸籍を取得できるようサポートいたします。また、韓国戸籍の取得だけでなく、書類の翻訳 (韓→日、日→韓) も対応可能です。
「自分で申請するのは大変そう…」と感じたら、迷わずご依頼ください!
個人の方だけでなく、行政書士の同業の方や、司法書士などの他士業の方からのご依頼もお受けいたします。